法定開示書面のチェックポイント

フランチャイズ契約書は内容が複雑で専門的であり、また、本部によって形式や条項が異なっています。

そこで、中小小売商業振興法第１１条に規定される書面による開示情報（法定開示書面）を、事前に必ず確認することが非常に大切です。

法定開示書面のチェックポイントとしては、次の事項があげられます。

1. 子会社の名称及び事業の種類

本部企業の規模や事業内容をチェックします。

2. 本部事業者の直近３事業年度の貸借対照表及び損益計算書

開示される財務諸表をベースに、成長性・収益性・安全性をチェックします。

3. 直近３事業年度における加盟店舗数の推移

加盟店の増加は、本部の経営力や将来性を判断する上での一番のチェックポイントとなります。
加盟店数が減少している場合は、要注意です。

4. 直近５事業年度におけるフランチャイズ契約に関する訴訟の件数

本部と加盟店とのトラブルの状況をチェックします。

5. テリトリー権の有無

テリトリー権が認められていない場合は、近隣の出店計画をしっかり確認しましょう。

6. フランチャイズ契約終了後の競業禁止義務や守秘義務の有無

フランチャイズ契約後も競業禁止義務や守秘義務を負うかどうかを確認します。

7. 加盟店から定期的に徴収する金銭に関する事項

ロイヤリティについては、十分に算出方法やその根拠を確認し理解することが大切です。

8. 加盟店に対する金銭の貸付、貸付の斡旋に関わる利率や算定方法

特に、本部との相殺勘定（オープンアカウント）について、しっかりと確認しておきましょう。

9. フランチャイズ契約に違反した場合に生じる金銭の支払いやその他の義務の内容

どのような場合にペナルティが課されるかをチェックします。

10. 経営の指導に関する事項

十分な経営指導が受けられるかどうかをチェックします。

11. フランチャイズ契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項

フランチャイズ契約を解約する際に支払うべき解約違約金については、十分に確認しておきましょう。